国ごとの差異を考える
- 熙明 李
- 2021年12月27日
- 読了時間: 2分
国ごとの差異を考える
多国籍企業が海外進出するにあたって, 母国と進出先国の差異を考慮することは一般的である。
この差異を考慮するうえで, 文化的(Culture)・制度的(Administrative)・地理的(Geographical)・経済的(Economic) といった4つの側面がよく議論される。 この4側面を用いた差異の分析はCAGE分析と呼ばれる。
文化的(Culture)な差異には,言語,民族,宗教,価値観,そして規範などがあてはまる。
制度的(Administrative)な差異には,地域貿易ブロック,貨幣,政治的な対立が該当する。
また地理的(Geographical)な差異には,物理的な距離,時差,気候などがある。
そして経済的(Economic)な差異には,貧富の差,天然・経済・人的資源などが該当する。
CAGEにおけるそれぞれの感応度は, 業種によって異なることを考慮しておく必要がある。 自身がどの業種かで,特に重要視しなければならない差異のポイントが変わってくるのだ。
それぞれの感応度に関する分析は ゲマワット著のRedefining Global Strategyを参照のこと(詳細は下記リンク)。
CAGE分析は母国と進出先国の差異を分析する上で, 多国籍企業にとって大変有益な手法である。 しかしこの4側面以外にも多国籍企業が考慮しなければならない重要な側面が存在する。
母国市場と進出先国における市場の成熟度合いの差異などがこれにあたる。 このような限界を熟慮したうえでCAGE分析を行うべきである。
大石研究室 古川裕康
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