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文化研究

  • 執筆者の写真: 熙明 李
    熙明 李
  • 2021年12月27日
  • 読了時間: 2分

文化の特定化と分類のための多様な試み

『国際的消費者行動論』 第四章「文化の特定化と分類のための多様な試み」概論

International Consumer Behavior: Its Impact on Marketing Strategy Development Quorum Books, 1995.

文化間の差異を明らかにする4つの代表的な研究が存在する。 それらは

  • リースマン(1953)による内部志向,他人志向,伝統志向

  • ホール(1976)による高コンテキスト,低コンテキスト文化

  • ホフステード(1983)による個人主義-集団主義,権力格差,不確実性回避,男らしさ-女らしさ

  • ブリンスリン(1993)による個人主義-集団主義

である。

<リースマン(1953)の分類> 彼の分析に基づくと,文化は3つのカテゴリーに分けられる。内部志向,他人志向および伝統志向である。

内部志向文化の人々は,自分自身の判断と内部動機に基づいて活動する。 その一方で,他人志向文化の人々はより外交的である。 彼らは仲間集団や同年輩者との相互作用に基づいて活動する。 伝統志向的な文化では,彼らは伝統に縛られている。 強力な伝統に支配された慣習が全般的な価値観や行動パターンを規定している。

<ホール(1976)の分類> ホール(1976)は,異なる文化志向を説明するために,高コンテキスト-低コンテキストの二分法を提示している。

コンテキストとは,コミュニケーションにおける暗黙の情報を読み取る割合のことである。 多くの情報を言語化する文化のことを「低コンテクスト文化」,言語化されない情報が多く, 文脈などから読み取ることでコミュニケーションを行う文化のことを「高コンテクスト文化」という。 一般的に,前者は西洋に多く,後者は東洋に多いとされている。

※Hall, Edward T. (1983), the Dance of Life: The Other Dimension of Time, Anchor Press, New York, 宇波彰訳, 『文化としての時間』, TBSブリタニカ, 1983年, 79-102頁参照。

<ホフステード(1983)の分類> 彼は文化をグループ分けするために4つの異なった基準を用いている。 彼の概念については下記リンク参照。

<ブリンスリン(1993)の分類> 彼はホフステードの分類中にある側面のひとつである 個人主義-集団主義の側面を重視した。

彼はこの区分が,人々がどのように行動するかを理解するうえで,きわめて重要であると考えたのである。 個人主義文化では,自分自身の目標を重視する傾向を持ち, 自身の目標が他人の目標とどう関連するかについてはあまり関心がない。

一方で集団主義文化においては,自分自身の目標設定の際に他人の目標への配慮を強調する傾向がある。 他人とは,拡大家族または組織体のなかの人間が考えられる。

大石研究室 古川裕康 作成

 
 
 

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